当時17歳のヴァージニア・ジュフリー氏(38)に性的暴行
英王室のヨーク公アンドリュー王子(61)が、2001年に当時17歳のヴァージニア・ジュフリー氏(38)に性的暴行をしたとして、同氏からアメリカで訴えられている民事訴訟をめぐり、15日に双方の弁護士が「大枠で和解」したことが発表されました。
ジュフリー氏は昨年8月、アンドリュー王子が2001年にニューヨークやロンドンなどで3回にわたって性的暴行を行ったと主張し、アンドリュー王子に対して精神的な苦痛と損害を訴えていました。
アンドリュー王子は常にこの疑惑を否定してきました。彼はエリザベス女王の三男であり、王位継承権では9位に位置しています。
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ジュフリー氏が和解金を受け取ることで、訴訟を取り下げ
ニューヨーク州南部地区連邦地裁のルイス・A・カプラン判事宛ての書簡では、双方の弁護士は、アンドリュー王子とジュフリー氏が「大まかな枠組みで合意した」と説明しています。
さらに、「ジュフリー氏が和解金を受け取ることで、訴訟を取り下げる」と述べています。また、アンドリュー王子はジュフリー氏が設立した被害者支援の慈善団体に「多額の寄付」を行うと表明しています。
アンドリュー王子は、性的人身売買の罪で訴追された米国の富豪ジェフリー・エプスタイン元被告(故人)と親交がありました。ジュフリー氏は、エプスタイン元被告を介してアンドリュー王子と会ったと述べていました。
エプスタイン元被告の被害者数人の弁護士であるリサ・ブルーム氏は、ツイッターでジュフリー氏の「勝利」として和解を称賛しました。
16歳の時からエプスタイン元被告の性的人身売買の被害者
ジュフリー氏(旧姓ロバーツ氏)は、16歳の時からのエプスタイン元被告の性的人身売買の被害者として告発してきました。
ジュフリー氏は、アンドリュー王子を含む他の権力者の男性にも「貸し出された」と説明。特にアンドリュー王子に関しては、17歳の時に、エプスタイン元被告の恋人であるギレイン・マックスウェル被告(60)が所有するロンドンの邸宅や、ニューヨークや米ヴァージン諸島にあるエプスタイン元被告の邸宅で、性的暴行を受けたと主張していたのです。
エプスタイン元被告は2019年に性的人身売買の罪で訴追され、裁判を待つ間に拘置施設で自殺しています。一方、マックスウェル被告は昨年12月にニューヨークの裁判所で少女たちを元被告に仲介した罪などで有罪評決を受けています。
アンドリュー英王子の肩書や役職返上に
アンドリュー王子は、2019年のBBC番組ニューズナイトに出演時に、ジュフリー氏と会った記憶はないと話していました。さらにジュフリー氏がアメリカとイギリスで王子と性的な関係を持ったと訴えている件に対して、そのような事は「起きていない」と話していました。
その後、王子はこの番組の出演後、公務から離れています。
アンドリュー王子はジュフリー氏による民事訴訟の却下を求めていましたが、今年1月に裁判所が継続を決定し、王室はアンドリュー王子の軍役職が女王に返還されたことを発表し、王子は「民間人として」裁判に臨むことになったのです。
また、王室筋によると、アンドリュー王子は公的な場での敬称「殿下」の使用もやめることに。